REPORT活動レポート

月別アーカイブ: 2024年 9月

「リンゴ」を守る ~環状通リンゴ並木~

明治の始めころ、北海道開拓の父ケプロンの「りんごは寒地でもよく育つ」との提言により、道内各地でりんごの苗木が配られました。
札幌市内でも多くのリンゴ園があり、昭和11年頃には、「平岸りんご」の名で、ロシアやシンガポールなどにも輸出されていました。

しかし戦後、急速な都市化が進み、りんご園は徐々にその姿を消していきました。
1974年 昭和49年、かつてりんごの生産地だった当時の様子を現在に伝えるため、環状通の中央分離帯約1.1kmに「りんご並木」が誕生しました。

ところが、並木誕生の翌年、1975年昭和50年、初めて実をつけた1週間後に、約300個のリンゴがすべて盗まれるという事件が発生しました。
この事件を受け、リンゴ並木を守るために活動が開始されたのが、『美園リンゴ会』。1976年昭和51年のことです。

その後は、「りんごまつり」が開催されたり、美園地区にある美園小学校では、毎年児童による袋掛けなどの各種作業も行われるなど、
「りんご」は地域の輪をつくり、賑わいや教育など区民にとっても、
区にとっても象徴的なものになっています。
ちなみに、豊平区のキャラクター「こりんとめーたん」の
「こりん」のモチーフは「リンゴ」です。

ところが、昨年、一昨年と2年連続で盗まれるという事件が発生しました。
昨年は約400個、 その前の年には約1000個・・・という数です。
『美園リンゴ会』も豊平区役所でも、これまで様々な対策を講じてきましたが、それにも関わらず2年連続の盗難事件でした。

今も昔も盗難の危機にさらされているリンゴ並木。
私から、リンゴを守るため「防犯カメラの設置を!」と当時の豊平区長に“直談判”したのは昨年11月。
豊平区は、今年1月には、
 「令和6年度 環状通リンゴ盗難対策」を策定。
▶ 新規対策として、3カ所の防犯カメラ設置。
▶ 既存対策のレベルアップとして以下5項目。
① テグス対策の追加 7本→10本
② 立ち入り禁止テープの三重巻き 計28本・・成木を中心に二重から強化
③ 盗難禁止張り紙の多言語化 全82本 日・英語の他に、中国語、韓国語も追加
④ 職員及び学生ボランテイアによる巡視の強化
⑤ 周辺町内会等への啓発強化

収穫時期を迎えた9月10日、予定設置3台のうち1台の防犯カメラが設置されました。
9月12日には、豊平警察署・美園リンゴ会・豊平区役所での「合同パトロール」が実施され、私も参加してまいりました。
この後、防犯カメラはもう2箇所設置される予定です。

交通事故から子どもを守る…「シマエナガ」ストラップ

秋の深まりとともに、日没が早くなり、
例年,この時期になると、夕暮れ時から夜間にかけて重大事故が多発しています。
子どもたちは歩行中に交通事故に巻き込まれることが多く、その半数は登下校時との統計もでています。
「秋の全国交通安全運動推進」の要綱には、ドライバーには早めのライト点灯とともに、歩行者には反射材用品の着用などが盛り込まれています。

9月10日(火)月寒小学校2年生全員に、   
『豊平区まちづくりパートナー』である
(株)大宮ホーロー北海道製作所さんから
『シマエナガ』のストラップが、
一人に1個ずつプレゼントされました。
このストラップは、道路標識作成の際にでる
反射材の端材を使って作られたもの。
車のライトが当たると、「シマエナガ」が反射して光ります。

(株)大宮ホーロー北海道製作所さんは道路標識製造のメーカーで、
豊平区の「まちづくりパートナー」に登録。
地域貢献にもつとめている豊平区・月寒の地元企業さんです。

100個のストラップに校長先生、教頭先生もこの笑顔。

本日のストラップ贈呈式(?)には「繋ぎ役」として参加させていただきました。
校長先生からの説明のあとに、(株)大宮ホーロー北海道製作所 代表取締役 甚内祐亮 氏 から
ストラップが道路にある本物の標識と同じ素材で作られていること、
車のライトが当たると反射して光ることなどお話ししてくださり、
ランドセルやカバンにつけて交通事故に遭わないよう充分に気をつけてと皆んなに声をかけられました!

今回「シマエナガ」をデザインした高橋さんは、実際の道路標識を2年生のみんなに見せてくれました。
いつも下から、遠くから眺めている道路標識を、まじかに見てさわって・・・興味津々の2年生でした。

最後に
「みんなのために心を込めて作ってくださった方に、心を込めてありがとうを伝えましょう」との担任の先生からの声かけに2年生みんな一斉に「ありがとうございました!!」

贈呈式を終えて、記念撮影。
左から増子校長先生、甚内社長、小竹、デザインした高橋さん、関根教頭先生。

大宮ホーローさんは、2019年に『豊平区まちづくりパートナー』に登録され、
地域貢献活動として『いかのおすし』の標識を月寒小学校に2020年に設置
子どもの見守り活動を支えてくれています。

左から小野寺校長先生(2020年当時)、小竹、甚内社長
この頃はマスク必須でしたね。

「いか」・・・ついていかない / 「の」・・・車に乗らない / 「お」・・・大きな声を出す 「す」・・・すぐ逃げる / 「し」・・・まわりの大人に知らせる